ネットワーク一括監視ツール導入 (PRTG Network Monitor)

社内にネットワーク一括監視ツールを導入しましたので使用感や機能の紹介をさせて頂きます。
元々、監視環境はZabbixを利用していましたが、運用が困難で管理が行き届いていなかったのが課題でした。
改善を図る為、【PRTG Network Monitor】を導入しました。

ネットワークのダウンはメールが使えない、Webサイトへアクセスできないなど、深刻な問題へ直結します。

目次

PRTG Network Monitorとは

概要

世界170か国 50万件以上の導入実績を誇る、ドイツ Paessler社のネットワーク監視ソフトです。
死活監視(Ping監視)、トラフィック監視、サーバー監視、アプリケーション監視をはじめとするさまざまなネットワーク監視業務をオールインワンで実現します。

ジュピターテクノロジー株式会社と連携し当社からも販売しております。
ジュピターテクノロジー株式会社 PRTG Network Monitorホームぺージ
https://www.jtc-i.co.jp/product/prtg/index.html

PRTG Network MonitorのPing監視

Pingコマンドを実行して監視対象機器へICMPエコー要求を送信し、その応答有無で機器の死活を確認します。
監視対象システム、ネットワーク機器に対し、決められた監視間隔でPingでアクセスし結果を判定します。
24/365で動作し、監視に失敗すると警報ランプで通知します。
設定によりメール通知、プッシュ通知、TeamsやSlackといった外部ツールとの連携も可能です。

特徴

・追加コスト・アドオン不要 / ​全機能を標準搭載
 『ネットワーク自動検出』、『アラート機能』、『NetFlow解析』、『クラスタ構成』など全て標準機能として利用可能
 機能追加の為のオプション等は一切不要

・導入・設定が簡単 / エージェントレスで使いやすい
 200種類以上の監視モジュールで、一元管理を簡単に実現
 インストール後5分で監視を開始し、各種設定も容易
 必要環境はWindowsのみで、データベースやWebサーバは不要
 監視対象の機器にはエージェントのインストールも不要で監視が可能

・仮想環境もクラウドも一元監視
 物理環境だけでなく、VMwareやHyper-Vといった仮想環境やAWSをはじめとするクラウドも監視可能

ライセンス

商用版
 ライセンスはセンサー数によって決まります。
 センサーとはデバイス上で監視する項目単位で1センサー=1監視項目を表します。

ライセンス名センサー数年数
PRTG 500 センサーライセンス5001年/3年/5年
PRTG 1000 センサーライセンス10001年/3年/5年
PRTG 2500 センサーライセンス25001年/3年/5年
PRTG 5000 センサーライセンス50001年/3年/5年
PRTG 無制限センサーライセンス無制限1年/3年/5年

 上記ライセンス以外にフリーウェア版トライアル版がございます。

フリーウェア版の特長
 個人利用や初めて使ってみる場合に適しています。
  ・無料
  ・最大100センサー

トライアル版の特長
 商用版ご購入前の評価・検証に適しています。
  ・センサー数無制限
  ・トライアル期間30日間(30日経過後は自動でフリーウェア版になります)

PRTG Network Monitor 設定

初期セットアップ

管理番号を入力してサポートサイトからソフトウェアをダウンロードします。

ソフトウェアを起動すると
・使用言語の選択
・使用許諾契約書の同意
・通知先メールアドレスの入力
・ライセンスキーの入力
画面が表示されるので順に進んでいきます。

最後にインストールモードで「エクスプレス」を選択しました。
特に何もなければ「エクスプレス」で良いかと思います。

ファイル展開が完了するとWeb GUIが起動します。

初期画面
「エクスプレス」モードにした為、インストール時に監視対象のデバイスをネットワーク内から自動検出が行われました。
自動検出しない場合は手動で1つ1つ追加しないといけないので、自動検出を活用するのは良いかと思います。
※自動検出しても追加されていない機器や監視対象としない不要な機器もいるのでその調整は必要になります。

デバイス追加

監視対象はデバイス単位(IP単位)で管理が可能です。
複数のデバイスを束ねてグループを作成し、グループの中にグループの入れ子を作る事の可能です。
ルート(Root) – グループ – グループ – デバイス – センサー

デバイスを追加するのは簡単に行えます。
追加するグループで「デバイス追加」を選択します。

表示するデバイス名とIPアドレス、アイコンを選択して追加するとグループの下に追加したデバイスが表示されます。

このままではセンサーが設定されていないので監視が行えません。
「センサー追加」よりPingを追加します。

追加したデバイスの下にPingのセンサーが追加されたことが確認できます。

実際にはデバイスを追加した後は「自動検出を実行する」で任せてしまうのが手間がかからず楽かと思います。
SynologyのNASを自動検出したところPing以外にネットワーク(ポート毎)やCPU・メモリ、アップタイム、ディスクの空き状況、ステータス等も検出されました。
画像のNASのセンサーは27センサーあります。(これでも不要な項目は削除しました)
HA構成ではそれぞれ1デバイスとクラスターの計3台細かく監視が可能です。

通知機能

PRTG Network Monitorでは常時Pingにより疎通確認(死活監視)を行っています。
Pingの送信エラーが起きると管理者に何らかの形で通知することが可能です。
通知をいち早くキャッチして障害調査や対応を行うことで影響を小さくする事が可能だと思います。

◇利用可能な通知方法の一例◇
・メール
・SMS
・Syslog
・SNMP
・Amazon SNS
・プッシュ通知
・Teams
・Slack
弊社はメールとTeamsでの通知設定を利用しています。
私達構築チームのチーム内にPRTG Network Monitor用のチャネルを作成しました。
エラー検知の際はメールより早く検知できています。
個人的にはAmazon SNSも検証してみたいなと思います。

通知を適用する範囲もグループ全体から末端のデバイス、その下のセンターに対して設定ができます。

PRTG Network Monitorを導入後…

PRTG Network Monitorを導入後に弊社内でサーバの障害が発生しました。
就業間際にPRTG Network Monitorから通知がきて見るとサーバエラーになっていました。
OSの不具合でしたので、バックアップサーバから丸ごとリストアして対応する事ができました。

就業間際でしたので、大きな影響はありませんでしたが、もしPRTG Network Monitorからの通知がなければ
気付くのは翌朝になっており業務に大きな影響を及ぼしていたかもしれません。

早速PRTG Network Monitorが役に立ったというお話をさせて頂きました。

お問い合わせ

アプライドテクノロジーではPRTG Network Monitorの販売・導入支援を行っております。
無料版(100センサー)もありますのでコストを抑えて導入が可能です。
ネットワーク監視のお悩みがあれば、まずはお気軽にお問い合わせください。

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