検証環境
検証環境はFS3600とFS1018になります。
FS1018は5、6年前のオールフラッシュの機種です。
FS3600などの最近のSynology上位機種はサーバーに用いられるXeonを搭載しており、FS1018のCPUは少し見劣りします。
・FS3600
CPU:Intel Xeon D-1567
メモリ:DDR4 16GB
ディスク:SSD(WD RED) 3本 RAIDF1
・FS1018
CPU:INTEL Pentium D1508
メモリ:DDR4 24GB
ディスク:SSD(Micron 5200_MTFDDAK1T9TDD) 6本 RAIDF1
・検証ソフト
CrystalDiskMark
表記単位:MB/s 1秒当たりのデータ転送量MByte表記です
1G NICと10G NICの比較
FS3600には標準で10GのNICが搭載されております。
10G NICの10Gは10Gbitとなっており、Byte表記をすると1.25GByteとなります。
(1Byte = 8bit)
10G NICと1G NICで転送速度を比べてみます。
先ずは10G NICの測定結果です。
次に1G NICの測定結果です。
下2段のランダムリード(RND)では大きな差はないですが、上2段のシーケンシャルリード(SEQ)では大きな差がありました。
ファイルコピーなどのファイル転送の速さは主に上2段のシーケンシャルリードが関わってきます。
ファイルサーバーにおいては10G NICの恩恵は大きいです。
10G NICの転送速度の理論値は1250MByte/sとなるので測定結果は理論値に届いていません。
そこでNICの設定でMTUの値を変更し、ジャンボフレームを送れる設定に変えてみました。
10G NICのジャンボフレームでの測定結果です。
(3段目の計測設定が他と違いました。確認不足でした。)
一番上のシーケンスリードの測定で10GNICのほぼ理論値といってもよい値が出ました。
世の中で標準のMTU値が上がる日はいつか来るのでしょうか。
FS3600とFS1018の比較
次にFS3600と旧型機種のFS1018を比較してみます。
FS3600のMTU値の設定は標準に戻してあります。
先ずはFS3600の1G NICの測定結果です。
次にFS1018の1G NICの測定結果です。
比べてみると書き込みに大きな差があります。
最後に
この検証の始まりは転送速度検証ソフトで4桁表示させてみたいというところから始まりました。
MTU値まで変更して4桁を拝むことができましたが、現行環境とは大きく離れているので導入の際の参考にはしない方が良い値ですね。
MTU値の設定変更なしでも10G NICの方が断然早かったので社内ネットワーク10G化は大いにありです。一般企業でもそうなる日は近いでしょうか。
旧型機のFS1018とも比べてみましたが、しっかり差が出て安心しました。
発売から5、6年となるとメーカー保守が切れるだけではなくスペックに差が生まれます。
もちろん故障の発生率も高いでしょう。
古いNASをご利用の方は交換をご検討してみるのはいかがでしょうか。
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